• 2015/12/15

【第2回】東南アジアのビジネス界の歩き方。飛び込んだ先でいかにネットワークを構築していったか

タイでの販売イベント

「海外で働く!」と意気込んでも、何のつながりもない海外に飛び込んでいくのは簡単なことではありません。3年前、スカイライトコンサルティングを退職し、ベトナム・ダナンにカフェを作るべく現地に乗り込んだ須貝さん。現在は、モバイルバッテリーのcheeroブランドを展開するTRA株式会社の東南アジア担当としてタイのバンコクを拠点に活躍していますが、そこまでにはサバイバルともいえる道のりがありました。そこでどうやって人とつながり、ネットワークを築いていったのか。東南アジアの現状とともに語っていただきました。

聞き手は、自身もスカイライトで中国や欧州での多くの海外案件を遂行している松山が担当します。

第2回は、海外で働く意義とタイのビジネス界についての話
海外の方がネットワークは作りやすい
松山
松山

さっき世界を股にかけたビジネス的なことをやっていきたいって話だけど、いろいろと現地で動き回った上で、将来的にこういう風にやっていきたいって見えてきたりしてるんですか?

須貝
須貝さん

えっと、世界を股にかけてっていうのは、逆に言うと、面白いコンテンツとか取り組みがあれば、それがどこであれ、それにジョインできる自分でありたいと思ってます。だから、もし日本の地方とかで面白いことがあればすぐそこに飛びついたりとか。海外っていうだけではないですね、イメージとしては。

cheeroがひとつのステップとは思っていなくて、ここで成果を出さないと、絶対次のチャンスはないと思うんですね。結局、成果さえ出していれば、あとは、なんかいろんなチャンスって逆にあっちから来るかなと思っているんで。そういう意味では、実はcheeroのあとのことを考えているかというと、考えてないです。逆に、cheeroがいまいちな状態で、自分で独立しましたといってもなかなか協力者もあらわれないだろうし、次につながりにくいかなというのが、正直な気持ちで。ベトナムでカフェも潰し、その後の個人事業もいまいちでみたいな感じだと、そこから新たなステップというのはすごく難しかったんですよ。という意味では、とりあえず、いま現状のものを成功させなきゃなというのがすごい強いです。

それを踏まえた上で、将来的に何かやりたいなというと、当分、海外の方がいいかなと思ってます。なぜかというと、目立ちやすいんですよ。それって単純に日本人がこちらに少ないんで、少なからず目立ちます。あと、むかし、いや、いまもよく言われているのが、大手企業って一軍の人たちをあんまり海外によこさないらしいんですね。

松山

そうなの?

須貝

あ、もちろん会社によります。海外進出を本気で考えているところなんかは、エースをもってきたりするんですけど、よく言われるのは、二軍三軍を海外に持ってきてたというのは言われるんですよ。例えば、ベトナムで会った駐在員の人とか、ぼくが言うのもおこがましいんですが、やっぱりちょっと「あれ?」っていう人も多かった。そうすると、ちゃんと仕事をして真面目にやっていて、しっかりコミュニケーションしてれば、わりかし目立つんで、声がかかりやすいんですよ。

松山

なるほどね。

須貝

なかなか日本では普通に会えないような人にも、彼ら海外のことはさほどわからないんで、いきなり会えたりするんですね。進出考えてますとか、現地のマーケットのこと教えてみたいな感じで。結構投資家とかもきますね。そういう人も、実際こちらでは会う人がそんなにいないんで、会ってくれるんですよ。とりあえず、現地の人を知ってそうな人ということで。そこで意味のある話をすれば、それからずっとつながれる。そういうチャンスがあるのは海外の方が大きいかなと思ってます。なので、当分海外にいた方が個人としてはいいかなと。

タイでのネットワークの実際
松山

なるほどね。いま、日本人のネットワークの話をされてたじゃないですか。じゃあ、日本人以外、タイ人でもベトナム人でもいいんだけど、そういった人とのネットワークってどんな感じなんだろ?

須貝

タイだと、最初、意識的にタイ人とのネットワークを作ろうとやってたんですけど、やっぱりなかなか難しいですね。継続的に、深い話ができる関係を作るって。ぼくの英語力の問題もあったりするんですけど、やっぱりお互いノリがちがうんですよね。だから、たまに2、3ヶ月に一回飲んだり話そうってのはあるんですけど、じゃ、その人たとパートナー組んでなんかやろうかという信頼関係はまだ作れてないですね。

これは完全、私見なんですが、タイって完全に階級社会で、上の方の人が一部で、大多数が普通の人っていうか下の人たち。その上の人たちって、コネクションビジネスなんですよ。みんな大企業のお偉いさんとかで、お互い紹介しあってそこでビジネス回していくっていのが実態なんですね。だからあんまりベンチャーとか育たないんですよ。大きい会社同士で回しているってのがぼくの印象で。だから、タイってそういうベンチャー気質というか起業家マインドみたいなのが育たないのかなと勝手に思っているですけど、そんな中で、若い人でもアメリカ帰りとか欧州帰りの人とかいて、なんかやろうって人たちはいるみたいです。ただ、いまのところ目立った成功事例っていうのは聞いてないですね。

自分の中での優先順位としては、エスタブリッシュのような大きい企業の人たちとはしっかり繋がっておきたいな、と。別に深い話はできないんだけど、将来日本からこういう商材持ってきたいとかいった時に紹介できるようなつながりではありたいと思うんです。それがまず優先順位としては一つ目です。二つ目は若い層で、まだまだ実績とかないんだけど、何かしら将来的にやってやるぞみたいな人たち、それはもう友達感覚です、年齢もすごく近いんで。「どういうこと最近やってるの?」みたいな感じで、ちょくちょく会おうかなと。

松山

じゃあ、いま、タイの中のエース級の人って、独立してなんかやってやろうみたいな感じよりも、現地の一流企業に行くことを選んでいる、もしくは政府に入っちゃうみたいなことを選んでるってことかな?

須貝

ちょうど最近、そういう話についてタイ人の友達と話したんです。タイの国内政治は結構腐敗してるんですね。なので、超一流層っていうのは、そういう国内事情に嫌気がさして、海外に留学して、そっちでそのまま働くっていうのが多いって言ってました。

松山

そのパターンか。なるほど。

須貝

こっちに戻ってきても、自由競争できないし、よくわからないことに巻き込まれるんだったらと。海外の大手企業ですね、アップルとかグーグルとか。あんまり起業ってのも聞かなかったですね、大手企業に入るって言ってました。

松山

そうなんだね。

須貝

そんな中でも、タイでなんかやろうという人もいます。が、それは多くはないと思います。

現地で受け入れられるために必要なこと
松山

よくわからないんだけど、タイって英語で事足りたりするの?それとも、タイ語は須貝さんも現地行ってから頑張った?

須貝

現地で上手くサバイブしていくには現地語喋った方が絶対いいと思います。

松山

そうだよね。

須貝

でも、それって3ヶ月くらいちょこっとやれば事足りるレベルで。日常会話とか。なので、ぼく最初の3ヶ月だけ週1回(語学学校に)通って、あとはまあスタッフたちが話しているのを聞いてる感じですね。仕事は、基本、英語です。

松山

メインは英語で、ちょこっとしたところだけ現地語を覚えておけば溶けこめるって感じね。

須貝

そうです。それはもうコミュニケーションのためですね、仕事のためっていうよりは。こいつタイのこと理解する気があるのかとか、歩み寄るつもりがあるのかとか、そんなところも見てるんですよ。やっぱりそういう姿勢を見せるためにも現地語を、ある程度は喋った方がコミュニケーションが円滑になると思ってます。それはベトナムの時にすごく感じました。ベトナムってすごいお酒の文化で、男はひたすら飲まされまくるんですね。で、ベロベロになった姿を見せてはじめて心を開いてくれるっていうか。中華系もそうだと思うんですが。

松山

まったく、一緒。中国も。俺も白酒飲んだもん。

須貝

なので、溶け込むにはどうするか、というのは常に考えてますね。

ただ、タイは言語の障壁が大きいですね。公的な書類も全部タイ語なんで。膨大な量の書類にサインしないといけないんですけど、全てがタイ語なんで理解出来ないじゃないですか? なので、どんな書類か概要をスタッフ達から聞いたら、基本、信用してサインしています。でももしかしたら何かの連帯保証人とかになってるかもしれないですね(笑)

松山

シンガポールだったら英語だから、全部自分で100%確認できるじゃないですか?

須貝

そういう意味では、シンガポールだったりマレーシアなんかはいいんじゃないかなと思いますね。やっぱり誰か一人、現地の信頼できる人を見つけられるかどうかが、かなり大事だと思います。

次回は、東南アジアでビジネスをどう展開するかについてのお話です。

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須貝 宏幸

須貝 宏幸

投稿者プロフィール

大学卒業後、スカイライトコンサルティングに就職。
会社に所属しながら、縁あって、ベトナム中部の都市ダナンでカフェを運営することになったことが契機となり、ベトナムに移住。一年半ほど個人事業などをしながら、ベトナムにてサバイバル。
現在は、モバイルバッテリーのcheeroブランドを展開するTRA株式会社に所属し、タイ・バンコクを拠点にして、東南アジア地域での、商品の販売展開に従事。

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