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	<title>SKYLIGHT Biz Lounge</title>
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	<description>Biz Lounge [スカイライト ビズラウンジ]</description>
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		<title>ガードナーのキャリアと背景にある思想</title>
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		<pubDate>Thu, 17 May 2012 06:18:23 +0000</pubDate>
		<dc:creator>yyano</dc:creator>
				<category><![CDATA[イノベーション]]></category>
		<category><![CDATA[読書]]></category>

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		<description><![CDATA[ジョン・W・ガードナー著『自己革新［新訳］―成長しつづけるための考え方』の訳者解説、第二弾です。本稿では、著者のキャリアを振り返りながら、『自己革新』の背景にある思想について解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>『自己革新』の著者ジョン・W・ガードナーは「20世紀アメリカ最高の知性と良心の持ち主」と評されます。しかし、現代の日本ではほとんど無名といってよい存在です。そこで、本稿では著者のキャリアご紹介するとともに、『自己革新』の背景にある思想を解説したいと思います。</p>
<h2>ドラッカーと同世代</h2>
<p>ガードナーは1912年生まれ。奇しくも、今年は生誕百周年にあたります。2005年に亡くなったピーター・ドラッカーが1909年生まれですから、ほぼ同世代ということになります。</p>
<p>ガードナーはロサンゼルスに生まれ、幼い頃に父親を亡くしますが、文学や旅行を愛した母親の愛情を受けて成長しました。大学時代は水泳部に所属し、西海岸の大学連盟の大会で自由形の記録を樹立するなど、スポーツマンとしての一面もあったようです。スタンフォード大学で心理学を学び、博士号を取得しました。卒業後は東海岸に移り住んで大学講師をしています。</p>
<h2>五つのキャリア</h2>
<p>ここからのキャリアは、大きく五つの時代に分けることができます。</p>
<p>まず最初に、第二次世界大戦の開戦を受けて、アメリカ軍の諜報機関に参画しました。ここでは、南米向けの情報工作活動や、CIAの前身である戦略諜報局の組織作りに従事しています。心理学者としての専門知識を生かして、世の中の人々に影響を与えたり、組織を運営したりするという実践的な活動に取り組んだことは、のちのキャリアにも大いに役立ったに違いありません。</p>
<p>終戦後、ガードナーは大学に戻るのではなく、財団法人の職員になるという道を選び、ニューヨークにあるカーネギー・コーポレーションに入りました。これが二番目のキャリアです。当時の米国は公立学校の教育予算が限られており、人種差別も根強く残っていたので、収入や住んでいる地域によって教育の質が大きく違っていました。こうした状況を改善すべく、ガードナーは教育制度改革を推進するための調査や政策提言に携わりました。1955年には、同財団の理事長に就任しています。</p>
<p>三番目のキャリアは、1961年に刊行された初の著作『優秀性（Excellence）』が転機になりました。全米の教育水準を高め、職業の貴賤に関わらず高い目標を掲げることの必要性を説いた同書がケネディ大統領の目にとまり、スピーチライターに抜擢されたのです。そしてケネディ暗殺後のリンドン・ジョンソン政権では保健教育福祉長官に任命され、10万人の職員を率いて「偉大な社会」政策を推進しました。</p>
<p>在任中は、公民権法の施行や医療制度改革、教育制度改革に尽力。さらに、優秀な若者を選抜しホワイトハウスの政策立案プロセスを体験させる「ホワイトハウス・フェロー」制度を作りました。同制度の卒業生には元国務長官のコリン・パウエル、元駐日大使のマイケル・アマコストなど、錚々たる顔ぶれが名を連ねており、アメリカ政財界の一大人脈を築いています。</p>
<p>四番目のキャリアこそ、彼の人生の中で最も大きな決断だったに違いありません。1968年、ベトナム戦争が泥沼化するにつれて、予算配分を巡ってジョンソン大統領と対立したガードナーは、ついに辞任してしまいました。その後、大学教授や民間企業の要職など、各方面からオファーがあったそうですが、それらを全て断り、「コモン・コーズ」という非営利団体を立ち上げました。</p>
<p>その目的は、硬直化・密室化した政治を市民の手に取り返すために、ロビー活動を行うこと。全米に野火のように広がったこの活動は、30万人もの会員を得て、ベトナム戦争の終結や軍備予算削減、教育制度改革、選挙改革、環境問題などで成果を上げたのでした。その後、ガードナーは非営利組織を支援する「インディペンデント・セクター」を立ち上げるなど、アメリカの非営利組織の歴史に大きな足跡を残しています。</p>
<p>最後のキャリアは、大学教授でした。1989年に母校のスタンフォード大学に戻り、社会政策を教えながら、後進の育成にあたっています。今回、日本語版序文を執筆して下さったスタンフォード大学経営大学院のロバート・L・ジョス名誉教授は、当時ガードナーがリーダーシップ教育を重要視していたと述べています。</p>
<p>また、新興国の起業支援を行うアキュメン・ファンドのCEOジャクリーン・ノヴォグラッツの著書『ブルー・セーター』（2010年、英治出版）には、進路に悩んだ際にガードナーにアドバイスを求めたときのエピソードが生き生きと紹介されています。</p>
<h2>未来のマネジャー</h2>
<p>未来学者のアルビン・トフラーは、ガードナーのことを「未来のマネジャー」と評しています。それは、まだ彼が保健教育福祉長官だった1966年のことでした。波乱万丈の人生の中で、ガードナーの「教育を通して人々の意識を変え、社会をよりよくする」という信念は、いささかも揺らいでいません。</p>
<p>アメリカ社会の良い特質について、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。</p>
<p>個人の自由と責任、機会均等の尊重、才能ある者を積極的に伸ばす教育制度、チャレンジ精神とイノベーション、互助の精神とコミュニティ活動、ボランティア精神と洗練された非営利組織、楽観的な国民性などなど。</p>
<p>これらはみな、ガードナーが『自己革新』の中でその重要性を訴え、その後のキャリアを通じて具体化させていったものです。そして、彼の薫陶を受けた多くのリーダーたちがこの思想を受け継ぎ、展開させていくことによって、アメリカの社会がいまある姿に創りあげていったのです。</p>
<p>初版から半世紀を過ぎた今でも、私たち日本人が『自己革新』から学べることはまだまだあると思います。ガードナーが説く「成長しつづけるための考え方」を取り入れることによって、再び日本の社会が活気づくことを願ってやみません。</p>
<table style="margin: 20px;">
<tbody>
<tr>
<td style="vertical-align: top;"><a href="http://www.eijipress.co.jp/book/book.php?epcode=2132"><img class="size-full wp-image-1033" title="自己革新［新訳］― 成長しつづけるための考え方" src="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2012/05/book-self-renewal.gif" alt="自己革新［新訳］― 成長しつづけるための考え方" width="132" height="212" /></a></td>
<td style="vertical-align: top; padding-left: 20px;">自己革新［新訳］― 成長しつづけるための考え方</p>
<p>【著者】ジョン・W・ガードナー<br />
【訳者】矢野陽一朗<br />
【出版社】英治出版（2012年5月15日）<br />
【価格】1,500円＋税<br />
<a href="http://www.eijipress.co.jp/book/book.php?epcode=2132" target="_blank">英治出版</a></td>
</tr>
</tbody>
</table>
]]></content:encoded>
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		<item>
		<title>執筆の歴史的背景と、主要なメッセージ</title>
		<link>http://bizlounge.skylight.co.jp/innovation/1026</link>
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		<pubDate>Tue, 15 May 2012 08:18:18 +0000</pubDate>
		<dc:creator>yyano</dc:creator>
				<category><![CDATA[イノベーション]]></category>
		<category><![CDATA[読書]]></category>

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		<description><![CDATA[2012年5月15日にジョン・W・ガードナー著『自己革新［新訳］―成長しつづけるための考え方』を英治出版より上梓いたしました。本稿では、米国で半世紀にわたって読み継がれている本書について、訳者の矢野陽一朗が解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>このたび、ジョン・W・ガードナー著『自己革新［新訳］―成長しつづけるための考え方』を英治出版より上梓しました。本稿では、本書が執筆された歴史的背景と、本書の主要なメッセージについてご紹介したいと思います。</p>
<h2>衰退しつつあったアメリカ</h2>
<p>第二次世界大戦後のアメリカは、ベビーブームによる人口の増加、核家族化と郊外型住宅の開発、モータリゼーションと家電製品の普及などにより、1950年代を通して好況に沸きました。しかし、この黄金時代も長くは続かず、深刻化する冷戦によって世界情勢は緊迫化し、アメリカはソ連との宇宙開発競争で後れをとりました。さらに国内で根強く残っていた人種差別に反対する黒人たちが立ち上がり、公民権運動が激しさを増しました。これに触発された学生運動も活発になり、デモやストライキによって都市は騒然とした雰囲気に包まれたのです。</p>
<p>こうした中で、1961年に大統領に就任したケネディは「あなたが祖国のために何をできるか考えて欲しい」と国民を鼓舞し、絶大な支持を集めました。彼は核戦争が現実味を帯びたキューバ危機を乗り越え、ソ連との宇宙開発競争に対抗すべくアポロ計画を発表し、人種差別撤廃に積極的に取り組んで社会の安定化に努めました。しかし1963年11月、ケネディ大統領は遊説先のテキサス州ダラスで暗殺されてしまいます。</p>
<p>本書『自己革新』（原題：Self-Renewal）が刊行されたのは1964年。つまり、ケネディ大統領の暗殺によって、アメリカ国民が絶望していた時期に重なります。「はじめに」の冒頭で、女子学生が「私たちの社会と、そのなかにあるすべてのものは、衰退しつつあるのだわ」と言っているところに遭遇する描写がありますが、実際に執筆当時の社会の雰囲気は、たいそう暗いものだったのではないかと想像されます。</p>
<h2>革新の正しいイメージ</h2>
<p>本書のサブタイトルは、「成長しつづけるための考え方」としました。</p>
<p>ガードナーは、本書の中で個人、組織（企業や大学、非営利団体）、社会の成長について論じています。いずれも、成長し、成熟し、やがて衰退への道を辿っていく運命にあります。このことについて、ガードナーは「異教徒に滅ぼされたローマ、破産してしまった古い同族企業、官僚主義のために静かに窒息してしまった政府機関。これらはみな、思った以上に共通点があるのだ」と述べています。</p>
<p>ガードナーの問題意識は、通常よりもはるかに長く成長しつづけるにはどうすればよいか、言い換えると、いつまでも活力を保ち続けるにはどうすればよいか、ということでした。</p>
<p>詳細は本書に譲るとして、ここではガードナーが示した革新の正しいイメージをご紹介しておきましょう。</p>
<p>彼は「成長や衰退について思い浮かべるとき、私たちは、単体の動物や植物の生涯に対するイメージを思い浮かべる」と言います。しかし、実際にはそうではないのです。彼は「永続的に革新する社会の適切なイメージは、庭園全体やバランスのとれた水槽などの閉じた生態系である」と言っています。</p>
<p>たとえば、花が咲き乱れている庭園を良く見てみると、いままさに満開になっている花がある一方で、これからつぼみを開こうとしている花もあり、散って種を落とそうとしているものもあります。もし、この状態を長く持続させたいと思ったら、庭師は何をするでしょうか。一本の花を枯らせまいとするのではなく、新しい花が次々に咲くように、水をやったり、肥料をやったり、時には間引いたりしながら、庭園全体の環境を整えていくのではないでしょうか。</p>
<p>私たちが個人の能力開発や、会社の経営、さらには社会の制度や価値観を扱うときに考えることは、「うまく行っているものの状態を、より良く、長く持続させる」ということだと思います。特定の専門知識を深く身に付ける、売上が大きく利益率が高い事業に継続的に投資し続ける、旧来の制度や価値観を維持し続ける、そうするのが無条件に良いことだと思ってはいないでしょうか？</p>
<p>しかし、ガートナーの革新のイメージに照らしてみれば、これは一本の花を枯らせまいと無駄な努力をする庭師のようなものです。そうではなく、時代や環境の変化に応じて新たな知識を身に付けたり、新規事業に積極的に投資したり、古い制度や価値観を捨てて新しい考え方を取り入れることが重要なのです。</p>
<p>そして、さらに重要なのは、こうした革新を持続的に起こす環境を整えること、つまり庭園にたとえれば水をやったり、肥料をやったり、間引いたりする作業そのものなのです。</p>
<h2>目的、意義、献身</h2>
<p>組織も、社会も、結局は人によって構成されているわけですから、その革新の成否は個人にかかっています。したがって、ガードナーはどのようにすれば個人が革新しつづけることができるようになるかということについて、かなり詳しく論じています。</p>
<p>ガードナーは、個人が旧来の価値観や社会からの圧力に束縛されることなく、自由に活動することが大切だと述べています。しかし、個人が勝手気ままに自分のことだけを考えて行動すると、組織や社会とは関係なく、独善的な振る舞いに終始してしまいかねません。個人の自由な活動を認めつつ、組織や社会の目的を達成させるには、どうすればよいか。これが、ガードナーが本書の後半で扱っているテーマです。</p>
<p>彼は、個人が本当の幸福を追求することが鍵だと述べています。人は、意義を追い求めるものです。勉強にしろ、仕事にしろ、自分の活動に対して、何らかの意義を見出だそうとします。つまり、人生の目的とは、自分が「意義がある」と信じられる活動に取り組むことなのです。</p>
<p>そして、人が本当に幸福を感じられるのは、自分を超えた何か―恋人や、家族や、ビジネス上のパートナーや、支援を必要としている人々や、社会全体―に対して身を捧げることなのです。人生の目的を、意義のある活動に定め、自分を超えた存在に身を捧げる。これによって、個人は本当の幸福を追求できる。そして、その目的を組織や社会の目的と合致させることによって、革新が達成されるのです。</p>
<p>たとえば、東日本大震災の後、被災地の人々を支援するために、多くの方がボランティア活動に従事しています。彼らは、意義のある活動に身を捧げることによって、やりがいと生きがいを感じているはずです。そして、その活動は地域社会を活性化させ、新たな価値をもたらしているのです。</p>
<p>いかがでしょうか。ガードナーの思想は、単なる個人の自己啓発や幸福の追求といった枠をはるかに超えた、広くて深いものです。執筆当時の歴史的背景と現代の日本の状況は大きく異なりますが、そのメッセージは普遍的で、励まされる内容です。本書の中には、他にも多くのメッセージが詰まっています。興味を持っていただけましたら、ぜひ本書を手に取っていただければと思います。</p>
<table style="margin:20px;">
<tbody>
<tr>
<td style="vertical-align: top;"><a href="http://www.eijipress.co.jp/book/book.php?epcode=2132"><img src="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2012/05/book-self-renewal.gif" alt="自己革新［新訳］― 成長しつづけるための考え方" title="自己革新［新訳］― 成長しつづけるための考え方" width="132" height="212" class="size-full wp-image-1033" /></a><br />
</a></td>
<td style="vertical-align: top; padding-left: 20px;">自己革新［新訳］― 成長しつづけるための考え方</p>
<p>【著者】ジョン・W・ガードナー<br />
【訳者】矢野陽一朗<br />
【出版社】英治出版（2012年5月15日）<br />
【価格】1,500円＋税<br />
<a href="http://www.eijipress.co.jp/book/book.php?epcode=2132" target="_blank">英治出版</a></td>
</tr>
</tbody>
</table>
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		<title>動き続ける</title>
		<link>http://bizlounge.skylight.co.jp/leadership/1020</link>
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		<pubDate>Tue, 27 Mar 2012 05:55:36 +0000</pubDate>
		<dc:creator>tagashira</dc:creator>
				<category><![CDATA[コミュニケーション]]></category>
		<category><![CDATA[リーダーシップ]]></category>

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		<description><![CDATA[「したい人、10000人。始める人、100人。続ける人、1人。」という中谷彰宏さんの言葉があります。最近Facebookでも話題になっていました。続ける人は10000分の1だそうです。この言葉は、連載でお伝えしてきた「理解する」「動きだす」「動き続ける」と似ています。連載最後となる今回は、10000分の1になるのかもしれない「動き続ける」についてお伝えします。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>前回までで「動き出す」ところまでお伝えしました。主体的に動き始めることができたならば、後は、その動きを止めないようにすることが必要です。「『組織が動く』コミュニケーション・デザイン」の最終回は、「動き続ける」という観点からお伝えします。</p>
<h2>印籠</h2>
<p>動き始めてしばらくすると、あちこちで、それに抗う力が生まれます。所謂、抵抗勢力というやつです。抵抗勢力が、人間の体でいう免疫反応、つまりこれまでに無かった異質なものを排除する反応だとするならば、抵抗することは、いたって健全な反応であるともいえます。動き続けるためには、この抵抗に対してどう対処していくかが、１つのポイントになります。</p>
<p>昨年(2011年)末、TBSの水戸黄門が終了しました。私の年齢とほとんど変わらない、42年間続いたそうです。格さんが懐から印籠を取り出しながら言う「この紋所が目に入らぬか！」というセリフと共に、「ハハーッ！」と全員がひれ伏す様を何度みたことか・・・。さて、この水戸黄門のシーンが成り立つのは、全員が「葵の御紋」を知っていて、かつ、その意味するところまで理解しているという前提があります。アメリカで、「この紋所が目に入らぬか！」は意味ないでしょうし、ましてや、私が同僚にやると「ハハーッ！」どころか「はぁ？」となるでしょう。</p>
<p>水戸黄門は、印籠によってお墨付きを与えられているが故に、全国行脚の中で「ハハーッ！」とひれ伏してもらえます。民衆は、水戸黄門にお墨付きが与えられていることを知っているからこそ、「ハハーッ！」とひれ伏します。</p>
<p>戦略の実行も同じです。実行する人が必ず出会う抵抗に対処していくため、“この人（人たち）の実行を妨げてはならぬ！” というお墨付きが必要です。そして、抵抗するであろう人たちも含め、関係する人々全員に、お墨付きが与えられていることを周知しなければなりません。コミュニケーション・デザインとしてやるべきなのは、この「周知する」ということです。お墨付きは、「社長の命令」かもしれませんし「実施する背景」かもしれません。それは、その組織が何をもって「ハハーッ！」となるのかに依るでしょう。</p>
<h2>伝え続ける</h2>
<p>とあるプロジェクトでのことです。随分とプロジェクトが進んだ頃、ある施策を実施しなかったために揉めたことがありました。実施しなかった方の言い分は、今の状況を鑑みると、得られる効果から考えて実施しない方が妥当だと判断したというものでした。ほとんどの人には、その判断自体はとても理にかなっているように見えました。一方、実施して欲しかった方の言い分は、そうではありません。当初考えていた戦略目標から考えると、合理的でないとしてもやるべき。なぜならば、将来に向け種を植えるという思いから生まれた施策だからだ、というものでした。戦略を実行している方の頭の中から、その「思い」がすっぽりと抜けてしまっていたわけです。</p>
<p>実行していると、ついつい当初の想定や背景は忘れがちです。「そもそも何故こんな作業をしてるんだっけ？」と自分や周りに問いかけた経験のある方もいらっしゃるでしょう。忘れること自体を責めるわけにはいきません。ある意味、仕方がないのです。</p>
<p>このようにして、戦略を立てた人の頭の中と、戦略を実行する人の頭の中が違っていきます。違っていく理由は他にもあります。戦略を立てた当初とは状況が変わってなかなか実行できない状態が続いたり、予想外のことが起こり過ぎて実行する人が疑念を抱いたり・・・。</p>
<p>ですから、折を見て、戦略を立てた人の頭の中と、戦略を実行する人の頭の中を同期させる必要があります。戦略について改めて伝えるということです。改めて伝えるというよりも、伝え続ける必要があると言った方がいいかもしれません。</p>
<h2>共有と共感</h2>
<p>全４回にわたってお伝えしてきた「『組織が動く』コミュニケーション・デザイン」、如何でしたでしょうか？</p>
<p>「理解する」「動きだす」「動き続ける」というフレームでお伝えしてきました。改めて眺めますと、戦略の実現にあたって、『戦略を作る人と戦略を実行する人の間に「共有」と「共感」を作り上げる』ことが、コミュニケーション・デザインの担うべき領域なのだろうと思います。これは「戦略を作る人が、戦略を実行する人を巻き込んでいく」と言い換えることもできます。この「巻き込む」という観点で、本連載を読み返して頂いても面白いかと思います。</p>
<p>ここまでお付き合い下さり、ありがとうございました。この連載によって、皆様の組織が「動く」ことに繋がれば幸いです。</p>
]]></content:encoded>
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		<title>動き出す</title>
		<link>http://bizlounge.skylight.co.jp/leadership/1013</link>
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		<pubDate>Fri, 23 Mar 2012 06:05:03 +0000</pubDate>
		<dc:creator>tagashira</dc:creator>
				<category><![CDATA[コミュニケーション]]></category>
		<category><![CDATA[リーダーシップ]]></category>

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		<description><![CDATA[お腹が空くと食事をとりたくなってレストランへ行く。髪が伸びてくると切りに行きたくなって美容室へ行く・・・。動きたくなれば、人は「自ず」と動き出し、そして、周りが後押しせずとも、最後まで動き続けようとするでしょう、人で構成される「組織」も同様です。連載の第三回は、実現へ向けての最初の一歩である「動き出す」という観点から、お伝えしていきます。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>前回は「理解する」ということについてお伝えしました。これを「動く」ことに変えていきます。前者を「静」とすれば、後者は「動」。つまり「静」から「動」への転換をおこす必要があります。「『組織が動く』コミュニケーション・デザイン」の第３回は、「動き出す」という観点からのお話です。</p>
<h2>具体的なイメージを描く</h2>
<p>私には中学二年の息子がいます。土日はほとんど部活動です。それもあって、家族で大好きなオートキャンプに出掛けられないのが残念です。キャンプと言えばバーベキュー！ 炭火の上でジュージューと音を立てて焼ける音。食欲をそそる匂い。そして、少し焦げ目のついた肉を、そのまま頬張る・・・。もうたまりません。書いていて、キャンプに出掛けたくなりました。みなさんの中にも、バーベキューを食べたくなった方がいらっしゃるかもしれません。こんな写真も合わせて見てみるとどうでしょう？ 食べたくなりませんか？？</p>
<p><a href="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2012/03/bbq3.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-1014" title="bbq" src="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2012/03/bbq3.jpg" alt="" width="300" height="198" /></a></p>
<p>イメージをありありと頭の中に思い浮かべることは、そこに向かっていこうとする原動力になります。何かを成し遂げようとするときには、“目標を持つことが大切だ”と、よく言われます。しかし、目標を持つだけでは足りません。その目標がどれぐらい具体的なイメージを帯びているかが大切なのです。</p>
<p>戦略の場合で考えてみましょう。戦略には何かしらの目標があるはずです。その目標は、実行する人の頭の中に、どれぐらい具体的なイメージを帯びて浮かんでいるでしょうか。社員同士がこんな会話を交わしているようになっているようだ、営業担当者は客先でこんな振る舞いをするようになるだろう、メディアにはこんな風に取り上げられている・・・などなど。しかしながら、多くの場合、目標として掲げられている文章・資料からは、具体的にイメージを想起できないことがほとんどだと思います。</p>
<p>では、戦略を、相手の頭の中に、具体的なイメージを持って想起させるために、何が必要なのか？</p>
<p>最も重要なのは、まず伝える側自身が、目標の具体的イメージを頭の中に作り上げておかなければならないということです。伝えようとするイメージが具体的ではないのに、相手の頭の中に具体的イメージを想起させることはできません。</p>
<p>よく、優れたリーダーは「周りの人が見えないものを見ている」と言われます。まさに今はまだ存在しない具体的なイメージをありありと脳裏に思い浮かべているということではないかと思います。そして、それが周囲に伝わるからこそ、周りも一緒に動いていこうという気になるのでしょう。</p>
<h2>本気ですか？</h2>
<p>私はあるNPO法人で活動しています。東日本大震災の復興にも少し関わって、お手伝いさせて頂いています。この1年で、意思を持った多くの活動団体ができ、その活動団体同士の繋がりも活発になってきました。しかしながら、意思を持った活動団体同士のつながりは、それはそれで難しいものです。「震災復興に寄与したい」という思いが同じとはいえ、スタンスや価値観が異なるので、ギクシャクし始めることもままあります。</p>
<p>先日、とある団体との関係性が少し曖昧になってきていたので、直接話し合いをする場を設け、私の仲間がそこに臨みました。関係性の大切さ、自分達が意図している点、このまま継続することの危うさ。それこそ本気で相手に伝えたそうです。その結果、お互いの組織が動きはじめ、直後のイベントは素晴らしいものとなりました。本気で伝えることの大切さを改めて感じた出来事でした。</p>
<p>自分達が策定した戦略。相手に伝える以前に、自分自身は、どれぐらい本気で、その戦略を実現させなければならないと考えているでしょうか？ どれぐらい本気で、実行する人たちにやり遂げて欲しいと考えているでしょうか？</p>
<p>もし、さほど本気になってないのであれば、伝える際、その姿勢が言葉の節々にどうしても現れてしまいます。相手は動いてくれません。もし、本当に本気で実現したいと思っているのであれば、必ずやその思いは相手に伝わり、動きたくて仕方のない状態になることでしょう。</p>
<p>伝える前にやっておくべきなのは、まず、戦略を自分の前に広げ、本気でやりたいと思っているのか、本気でやらねばならないと思っているのかを、自分自身に問いかけてみることです。もし、本気になれないのであれば、何故なれないのか、どの部分がなれないのかをしっかり見極め、改めて腹落ちさせることが必要だと思います。</p>
<h2>動き出すとは？</h2>
<p>「動き出す」ためのポイントはいくつかありますが、中でもその目標に向かって動きたくて仕方がなくなる状態、いわば渇望するような状態を作り上げることが大切です。今回は、戦略を伝える側の気持ちにも焦点をあててみました。</p>
<p>「動き出す」は「動かされる」とは違います。あくまで自分ゴトとして自ら動くことが重要で、それが、次にお伝えする「動き続ける」に繋がっていきます。</p>
<p>さて、次回が最終回です。その「動き続ける」という観点から見ていこうと思います。</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>理解する</title>
		<link>http://bizlounge.skylight.co.jp/leadership/975</link>
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		<pubDate>Mon, 19 Mar 2012 09:57:32 +0000</pubDate>
		<dc:creator>tagashira</dc:creator>
				<category><![CDATA[コミュニケーション]]></category>
		<category><![CDATA[リーダーシップ]]></category>

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		<description><![CDATA[組織が動くということは、つまり、その組織の構成員である「人」が動くということに他なりません。そしてこの「人」は、やっかいなことに、ただ指示しただけでは動き出さず、いろいろと動く前の準備が必要なのです。連載の第二回は、動く前の準備である「理解する」という観点から、お伝えしていきます。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>ロボットは指示をすればその通りに、ペットはしつければその通りに動いてくれます。人間の子供も、ある程度の年齢になるまでは、指示をすればその通りに動きます。一方、人間の大人はどうでしょうか？ 「えー、なんでやるんすか？」「それ、意味あんの？」など、なかなか動いてくれません。人間の大人は、理解してからでなければ動いてくれないのです。「『組織が動く』コミュニケーション・デザイン」の第2回は、「理解する」という観点からお伝えします。</p>
<h2>相手の思考特性</h2>
<p>自宅近くにある通り沿いには、延々とつつじが植わっています。花が咲き乱れる春頃の眺めは壮観です。それに合わせて「つつじ祭り」というお祭りも開催され、通りにはしばし賑わいが訪れます。みなさんの身近にも、つつじや桜など、花が咲き乱れるような光景があるのではないでしょうか？</p>
<p>さて、その花が咲き乱れている光景を見た時、みなさんの頭に思い浮かぶことは何でしょうか？</p>
<p>「これは綺麗だ！」「いやー、なんとも素晴らしい！」といった言葉が頭に思い浮かびますか？ それとも、「これ全部で何本あるのだろう？」「道の左右で量のバランスが違うな」といった言葉が浮かびますか？ それとも、「もっと日本中あちこちにあればいいのに」「他のイベントや取り組みとうまくコラボしたら、もっと活かせるんじゃないか？」といった言葉が浮かびますか？ それとも、「これ街の景観に合ってないな」「どんな手順でメンテナンスしてるんだろ？」といった言葉が浮かびますか？</p>
<p>全部思い浮かぶ人もいれば、いくつか思い浮かぶ人もいらっしゃるでしょう。また、思い浮かぶ順番も違うでしょう。当たり前のことではありますが、ある事象に対しての受け取り方は、人それぞれです。受け取り方が人それぞれだということは、伝える側も、相手の受け取り方にあった伝え方をする必要があるということです。</p>
<p>ハーマンモデルという考え方があります。人それぞれ、脳を使う際に「利き脳」（思考の特性）があるという考え方で、下の図のように、思考の特性を大きく４つに分けて捉えています。“花が咲き乱れている光景を見た時に思い浮かぶことは？”という問いかけに対して用意した答えは、このハーマンモデルを意識したものです。</p>
<p style="text-align: center;"><a href="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2012/03/com-design1.jpg"><img class="size-full wp-image-984 aligncenter" title="ハーマンモデル" src="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2012/03/com-design1.jpg" alt="" width="220" height="216" /></a></p>
<p style="text-align: center; font-size: smaller;">（ハーマン・インターナショナル・ジャパンのサイト等を元に作成）</p>
<p>もし、相手の利き脳が、右下の象限にあった場合、いくら分析した結果を説明しても伝わりません。むしろ、それをやることで誰がどう楽しくなるのか？ や、自分がどれほどそれをやりたいのか？ を説明した方が伝わります。同様に、相手の利き脳が左下の象限にあった場合、ゴールまでの道筋や、既存のルールとの整合性などを説明した方が、しっかりと伝わります。相手の思考の特性が分からない場合や、大勢に対して伝えようとしている場合には、４象限それぞれの事柄を説明の中に盛り込むと、伝わりやすくなります。</p>
<h2>持論と理論</h2>
<p>こちらの説明が相手に伝わったとしましょう。すると、相手は何を考えるでしょうか？</p>
<p>とあるプロジェクトでの話です。当初、なかなか協力して頂けなかった部長さんがいらっしゃいました。電話で話をしてもまったく聞き入れてもらえず、いったい何がいけないのか分からない状態がしばらく続きました。それでも、直接お話しをする場を設けて話し合いを続けていくと、だんだんと分かってきました。どうやら部長さんは、自分が担当する領域について問題意識が高く、かねてよりあれこれ思いを巡らせて考えていたことがあったようでした。「この会社は、こういった方法をとることで良くなっていく・・・」といったような。いわば、「持論」をお持ちだったということです。</p>
<p>部長さんがあたためてきた「持論」に対して、我々は外から、云わば「理論」をぶつけてしまったわけです。「こうやればうまくいくよ・・・」と。部長さんからすれば「持論」に対して「理論」で攻撃された心境だったでしょう。結局、話し合いを積み重ねていく中で、「持論」と「理論」をしっかりと擦り合わせていきました。当初、険悪な関係にあったわけですが、プロジェクトの最後にはわざわざ遠くの駅まで送迎して下さるなど、この部長さんとは最終的にとても良い関係を築くことができ、私にとって思い出深い出来事です。</p>
<p>戦略を策定した側からすると、いろいろと考えた末に作り上げたものですから「これをやらない手はないだろう」というぐらい素敵なものに思えているに違いありません。ですから、どうしても、その戦略という名の「理論」を押し付けがちです。一方、現場では、大抵の場合、誰もがその会社をよくすることについて、その人なりの「持論」を持っています。「持論」は自分の経験を積み重ねてきた末に編み出したものであり、その人にとっては「これをやらない手はないだろう」というぐらいに思えているはずです。</p>
<p>「持論」に対して、「理論」を押し付けるのは得策ではありません。むしろ、「持論」と「理論」を擦り合わせ、さらに昇華させていくような取り組みが大切です。それでこそ、自分ゴトとして腑に落とすことができ、動き出すことに繋がっていくのだと思います。</p>
<h2>理解するとは？</h2>
<p>「理解する」とは、「動き始める」にあたって Ready の状態になる、つまり、「動き始めても大丈夫」という状態になるということです。今回、お伝えした、相手の思考特性に合わせて伝える ということと、「持論」と「理論」を擦り合わせていくのは、その Ready の状態になる1つのポイントです。これ以外にも、「納得感をうむ」や「しっかり共有する」といったポイントもありますが、そのお話はまたの機会に譲りたいと思います。</p>
<p>次回は「動き出す」という観点から見ていこうと思います。</p>
]]></content:encoded>
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		<title>何故コミュニケーションデザイン？</title>
		<link>http://bizlounge.skylight.co.jp/leadership/963</link>
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		<pubDate>Thu, 15 Mar 2012 09:57:02 +0000</pubDate>
		<dc:creator>tagashira</dc:creator>
				<category><![CDATA[コミュニケーション]]></category>
		<category><![CDATA[リーダーシップ]]></category>

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		<description><![CDATA[組織が目的に向かって動いていくことで、はじめて組織の“意思”は達成されます。では、どのようにすれば、組織は“動いていく”のでしょうか？ 本連載では、「戦略の実現」という文脈の中で、コミュニケーションの観点から、ポイントをお伝えしていきます。ここでお伝えすることは、みなさんが、自身のやりたいことを成し遂げるため、周囲を動かしていく際にも活用頂けると思います。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://bizlounge.skylight.co.jp/leadership/955">「戦略を実現するには？」という記事（弊社 羽物執筆）</a>の中で、コミュニケーションが肝である、という話に触れています。戦略の実現にあたっては、「組織が動く」ことが不可欠です。そして「組織が動く」ためにはコミュニケーションを避けて通れません。コミュニケーションが“肝”となる所以です。</p>
<p>この連載では、この“肝”について、もう少し詳しくお伝えしていきます。「戦略」という課題でなくても「周りの人が動いてくれない・・・」という方にもヒントになるかと思います。全4回に渡る「『組織が動く』コミュニケーション・デザイン」。どうぞ、お楽しみ下さい。</p>
<h2>コミュニケーション・デザインとは？</h2>
<p><a href="http://bizlounge.skylight.co.jp/books/561">ファシリテーター</a>として人の前に立って話すことが多いので、今年に入ってから発声法のトレーニングに通っています。発声というからには、声の出し方を訓練するのだろうと思っていたら、まずは体の使い方からでした。普段の体の使い方が発声に影響を及ぼしているのだそうです。声は体を使って出すのですから、考えてみれば当たり前とも言えますが、改めてなるほどと思い、体の使い方を意識しようと励んでいます。</p>
<p>この、“普段の体の使い方”と“発声”の関係は、“普段のコミュニケーション”と“企業活動”という関係と同じです。会議の場や、たばこ部屋、エレベーターの中、メール上。企業において、いつでも、どんな時にでもコミュニケーションが交わされています。これらコミュニケーションを使って、企業が活動を続けていると言っても過言ではありません。</p>
<p>体の使い方を意識すると発声がよくなるように、コミュニケーションをしっかり意識すること＝コミュニケーション・デザインを通じて、企業活動はよくなっていくと我々は考えています。</p>
<h2>何故、戦略は実行されないのか？</h2>
<p>さて。</p>
<p>「やりっぱなしでおしまい、なんて話はよく聞くじゃない？ PDCAサイクルで言うCAが無いってやつ。でもね、うちの会社は D もないの。PLAN だけ立てて DO されない。P ばっかり。PDCA じゃなくて PPPPP・・・みたいな。」</p>
<p>かつてご支援させて頂いていたクライアントの部長さんが苦笑交じりで話していたのを思い出します。グループ全体の従業員数が十万人を超え、事業所をワールドワイドに展開している製造メーカーでした。コンサルティングフェーズの中でいろいろ調査させて頂くと、立ち上がっているプロジェクトが千近く存在することがわかりました。しかしながら、実際に実行されているのは数十程度。部長さんのおっしゃる通りです。まさに、PPPPP・・・な状態。</p>
<p>このクライアントさんに限りません。プロジェクトのスタートを華々しく打ち上げて実現に向けて動き出したものの、会議を重ねていく度に代理出席が目立つようになり、さらには欠席が多くなり・・・、結局動きが止まり、立ち消えになってしまうといった話はよく聞きます。</p>
<p>戦略は、戦略に関係する組織――つまり人が、戦略で定義された目標に向かって、自ら動き続けなければ実現できません。何故、動きが止まったり、動かなくなったりするのでしょうか？</p>
<h2>コミュニケーション・デザインが有効なわけ</h2>
<p>戦略を策定してから実行に移す際、大抵の場合はその戦略を実行する部隊に説明します。キックオフという名のミーティングを開催するケースが多いでしょう。随分前になりますが、とあるクライアントのケースです。戦略を策定した経営企画部の説明終了後、質疑応答の時間をとったのですが、実行する営業部隊からはまったく質問がありません。みなさん理解されたのかと思い安心して現場に入っていくと、打って変わって文句のオンパレード。「あの方法ではうまくいかない」「我々がやらなければならない意味が分からない」。まったく伝わっていなかったことが分かったのです。どれも、説明の中で触れていた話なのですが、伝わっていなかったということです。こんな状態で動くわけがありません。</p>
<p>戦略は、上記例のように、ほとんどの場合、策定する人と実行する人が異なります。策定する人から実行する人へ、戦略が正しく伝わらなければ、想定通りに実行されることはありません。もし、一人で戦略をたて、一人で実行するのであれば、伝える必要はありません。仮に、一人で戦略を立て、別の一人が実行するような小規模な場合も、伝える必要はありますが、さほど難しいことではないでしょう。一方で、戦略が影響を及ぼす範囲が広くなればなるほど、策定する人と実行する人が増えるため、伝える内容や伝え方に工夫をこらす必要がでてきます。</p>
<p>戦略を策定する人たちと、戦略を実行する人たちが違う。この至極当たり前のことがあるからこそ、「組織が動く」ことに対して、コミュニケーション・デザインをする意味があります。</p>
<p>コミュニケーション・デザインを通じて、どのように「組織が動く」ようにしていくのか？　次回以降、「理解する」「動き出す」「動き続ける」の３つの観点から見ていこうと思います。</p>
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		<item>
		<title>戦略を実現するには？</title>
		<link>http://bizlounge.skylight.co.jp/leadership/955</link>
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		<pubDate>Tue, 07 Feb 2012 08:45:45 +0000</pubDate>
		<dc:creator>羽物 俊樹</dc:creator>
				<category><![CDATA[コミュニケーション]]></category>
		<category><![CDATA[リーダーシップ]]></category>

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		<description><![CDATA[すばらしいと思える経営戦略は、人を魅了し、それだけで問題が解決するかのように思えてしまう。だが、戦略を立案したことは、行きたいところを決めただけにすぎない。実際には、無事に戦略を実現できないどころか、実現に向けてスタートを切ることすらままならないことが往々にしてある。立案した戦略が「絵に描いた餅」で終わらないように、実現に向けて動くには何が大切かを論じる。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<h2>経営戦略は大切。だが、絵に描いた餅で終わってしまっては意味がありません</h2>
<p>会社を経営していく上で、経営戦略を立てることはとても大切です。こう書くと、とても当たり前のことですね。どの市場を目指すのか、どんな製品を作るのか、何に力を入れるのか、あるいは逆に何はやらないのか。目標を定めて、そこに行きつくルートを考えることが戦略を立案することであり、戦略の優劣が結果に大きな影響を与えることは間違いありません。</p>
<p>ところが、すばらしいと思えた戦略なのに、一向に実現されないことが往々にしてあります。新興市場に進出しようとか、シニア向けの市場に参入しようとか、目標を定めて、綿密に調査をして、何をすれば実現できるのか、かなり細かいところまで分析して立案した。ところがその後、一向に実現されない。それどころか、実現に向けてまったく動いていないなんてこともあったりします。絵に描いた餅というか掛け声倒れというか。これは経営にとって、大きな損失です。</p>
<p>なぜ、すばらしい戦略が実現されないのでしょうか？</p>
<h2>戦略を変えちゃいけないと思っていると失敗する</h2>
<p>データ収集や調査をいくら行ったとしても、経営戦略というものは仮説でしかありません。「理論上」こうなるのではないか、こうできるのではないか、ということです。理屈で組み立てられたものなので、現実とのギャップは多かれ少なかれあるものです。だから、現実に動き出すと、事前に想定した前提や仮説とは違っていた部分が見えてきます。動き出さないとわからなかった事実というのは少なからずあるものです。</p>
<p>また、外部環境は常に変動しつづけています。戦略立案した時点では正しい外部環境認識だったとしても、それはどんどん変わっていきます。自分たちを取り囲む環境が変わっているのに、せっかく立案した戦略だから、100％そのままに実現しようとすることには無理があります。</p>
<p>動き出さないとわからない事実があるということや、外部環境が変わっていくという事実は、戦略には適切な修正が常に必要ということになります。そうしないと、所期の目標に近づくことができなくなってしまいます。</p>
<h2>理屈を伝えただけでは、人は動きません</h2>
<p>経営戦略を立案すると、どうしても何をする（what）ばかりに目が行ってしまうことがあります。戦略というのは仮説でしか無く、そこに書かれるやるべきこと（what to do）も、どうしても理屈で考えたものになりがちです。それをそのまま社員に伝えても、想定どおりに動いてくれないものです。</p>
<p>なぜ（why）それをやるのか、いかに（how）それをやるのか。そこまで伝えないと、人は理解してくれません。特に今までとやり方を大きく変えようという場合は、人への伝え方は重要になります。未経験のやり方に対しては、人はどうしても恐怖感を覚えてしまいます。単に「XXXをやれ」という命令だけでなく、whyやhowの部分も伝えると、そうした恐れの軽減につながります。</p>
<p>伝えるときの注意点としては、「人によって、言葉や事象の受け取り方が違う」ということです。論理的な理解が優勢な人には、なぜそれをやるのか、その効果は？という話をすることで伝わるでしょう。情緒的なことに目が向いてしまう人は、それだと誰かがかわいそうとか大変そうとか、そういう方面に気が行ってしまいますから、大丈夫なんだという安心感を与えることが必要でしょう。理屈はともかく、やってみないとわからないという現場派の人には、テストやトライアルと称して、体験してもらうことが良い理解につながるでしょう。</p>
<p>このように相手によって、最適な伝え方は変わるものであり、適切なコミュニケーションデザインをすることで、無用な抵抗や反発は回避できるものです。</p>
<h2>リーダーシップとコミュニケーションが肝</h2>
<p>戦略を適切に修正しながら前に進み、そして所期の果実を得ること。そのためには、リーダーシップとコミュニケーションが肝になってきます。前に進む上で、戦略に適切な修正を加えながら、「軸」をはずさないこと。そのかじ取りをしながら、メンバーと適切なコミュニケーションをとること。全員が正しい方向に、やる気を持って進むことができれば、戦略が実現され、所期の目標を達成できる可能性は格段に上がります。</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>家庭でネットワーク接続する人の64％がトラブル経験あり ～ホームネットワークユーザ調査2011～</title>
		<link>http://bizlounge.skylight.co.jp/management/935</link>
		<comments>http://bizlounge.skylight.co.jp/management/935#comments</comments>
		<pubDate>Tue, 27 Dec 2011 06:42:07 +0000</pubDate>
		<dc:creator>ckano</dc:creator>
				<category><![CDATA[ビジネスインテリジェンス]]></category>
		<category><![CDATA[マネジメント]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://bizlounge.skylight.co.jp/?p=935</guid>
		<description><![CDATA[スマートフォンやプリンタなどのデジタル機器を家庭内LANで利用するユーザが増えている。自宅でインターネット接続機器のトラブルが起きたとき、ユーザはどうやって対処しているのか。ユーザの属性によって、解決の手段に違いはあるだろうか。「トラブルに遭ったユーザがどのような行動を取るか？」という観点で実施した調査結果のハイライトを紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<h2>はじめに</h2>
<p>近年、パソコンやプリンタに限らず、テレビやゲーム機など様々なデジタル機器を家庭内LANでつないで利用する人が増えている。モバイルルータの普及などにより、スマートフォンやタブレット端末も簡単にWi-Fi接続できるようになってきた。</p>
<p>もし自宅でインターネット接続機器のトラブルが起きたとき、ユーザはどうやって対処しているのか。ユーザの属性によって、トラブルを解決するための手段に違いはあるだろうか。</p>
<p>そこで弊社では、「トラブルに遭ったユーザがどのような行動を取るか？」という観点で調査を実施した。調査結果から、特に注目すべきデータをピックアップして紹介しよう。</p>
<p>※調査概要と詳細に関するお問い合わせについては本文の最後をご参照ください。</p>
<h2>家庭でのネットワークユーザの64％がトラブル経験あり</h2>
<p>家庭内でネットワークを利用している際にトラブルを経験したことがある人の割合は64％。トラブルの症状としては「ネットワークにつながらなくなった」の33％が最も多く、トラブル経験者の中では56％を占めている。</p>
<p><a href="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2011/12/795316b92fc766b0181f6fef074f03fa.png"><img class="alignleft size-full wp-image-936" title="図1" src="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2011/12/795316b92fc766b0181f6fef074f03fa.png" alt="" width="600" height="296" /></a></p>
<h3></h3>
<h2>トラブルが起きて最初に電話する人は初心者で45％、ベテランの2.7倍</h2>
<p>トラブルが起きたとき、最初にどんな手段でトラブルに対応したかを聞いたところ、電話を使った人が33％と最も多かった。</p>
<p>スキルレベルごとに見ると、レベル1（PC初心者）では45％の人が電話を使ったのに対し、レベル5（高スキルユーザ）では電話を使った人は16％に留まり、Webサイトや書籍・マニュアルなどを使う人のほうが多い。</p>
<p>初心者ユーザはWebやマニュアルを自分で調べることができないので、電話で問い合せる人が多いだろう、と想定していたが、当調査の結果から、初心者とベテランで電話を使う人の割合が2.7倍の開きがあることが判明した。</p>
<p>企業にとっては、Webサイトやマニュアルを調べて自己解決する顧客が増える方がありがたい。スキルレベルの高い顧客層の多い企業では、電話の件数よりWebサイトの閲覧者数の方が多い状態を目指せるが、スキルレベルの低い顧客層が多い企業ではそもそも自己解決が難しいため、電話での対応をいかに効率化できるかが重要となるだろう。</p>
<p><a href="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2011/12/2b530e80c7d0de90885e285c5d798063.png"><img class="alignleft size-full wp-image-937" title="図2" src="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2011/12/2b530e80c7d0de90885e285c5d798063.png" alt="" width="600" height="307" /></a></p>
<p>レベル５：　パソコンやネットワークの詳細知識を有し、ネットワークのトラブルを自力で解決することができる<br />
レベル４：　パソコンやネットワークの一般知識を有し、セットアップや増設が自力でできる<br />
レベル３：　パソコン一般知識を有し、各種ソフトやインターネット、電子メールを使いこなせる<br />
レベル２：　ワープロソフト、表計算ソフト、インターネットや電子メールの基本的な操作ができる<br />
レベル１：　あまりパソコンを使ったことがない</p>
<h3></h3>
<h2>トラブル解決率は8割、マニュアルは4年前より19ポイント増</h2>
<p>電話、Web、書籍・マニュアルの3種類のサポート手段について、最初に使用した時に解決したかどうかを聞いた。結果は、電話の解決率84％が最も高かった。Webで77％、書籍・マニュアルでも75％のユーザが解決したと回答しており、どのチャネルでも8割前後と高い解決率だった。</p>
<p>弊社では4年前にも同様の調査を実施したが、4年前と比較すると、どのチャネルでも解決率が上がり、特に書籍・マニュアルでの解決率は約20ポイント高くなっている。</p>
<p>書籍・マニュアルについては、ひと昔前は「分厚くて読み切れない」「文章がわかりにくい」などの不評の声をよく聞いたものだが、今回の調査結果から、マニュアルの読みやすさや理解しやすさが改善され、トラブル対応に役立っていることがうかがえる。<br />
<a href="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2011/12/c8856789ec11ab8b1013037cef6929f92.png"><img class="aligncenter size-full wp-image-946" title="図3" src="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2011/12/c8856789ec11ab8b1013037cef6929f92.png" alt="" width="400" height="201" /></a></p>
<h3></h3>
<h2>8割は「トラブルに遭っても、対応に納得すれば使い続ける」</h2>
<p>トラブルを経験したユーザは、どれくらい否定的な印象を持つのだろうか。それを知るために、いくつかの文章について、「そう思う」から「そう思わない」までの5段階で回答していただいた。</p>
<p>「同様の製品・サービスを購入する時は、その企業以外で検討する」について「そう思う」を選んだ人は6％、「まあそう思う」と合わせても2割に留まった。</p>
<p>「利用時間が減った」「知人にその製品を買わないよう助言する」でも、「そう思う」「まあそう思う」を選んだ人は15％程度だった。また、「対応に納得すれば今後も利用する」については8割近くが「そう思う」「まあそう思う」を選んでいる。</p>
<p>トラブルに遭ったとしても、その後の対応が適切で納得できれば顧客は離反しない。サポート部門の重要性を再認識する結果となった。</p>
<p><a href="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2011/12/3a4f695a458cb0ac0aceaa2eb13ac2dd.png"><img class="alignleft size-full wp-image-939" title="図4" src="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2011/12/3a4f695a458cb0ac0aceaa2eb13ac2dd.png" alt="" width="600" height="345" /></a></p>
<h3></h3>
<h2>おわりに</h2>
<p>今回の調査結果を4年前と比べると、トラブルの経験率は変わっていないが、接続している機器の種類や数は増加していることがわかった。最初のトラブル対応で8割が解決し、どのチャネルでも解決率が上がっていることから、サポート品質を高める企業の努力が奏功していると言える。今後も増加が予想されるユーザに高品質のサポートを提供し続けるには、企業はより一層の工夫を求められるだろう。たとえば、サポートチャネルとユーザのスキルレベルとの関係に着目した対策など、今後の取り組みの参考になれば幸いである。</p>
<p>【調査概要】</p>
<p>当調査は株式会社マクロミルのインターネットリサーチにより、2011年10月14日（金）～15日（土）に実施し、自宅で3台以上の機器をネットワーク接続し、トラブルに遭った経験のある日本全国の1030人から回答を得た。</p>
<ol>
<li>ホームネットワーク環境とトラブル体験
<ul>
<li>ホームネットワーク環境への接続機器</li>
<li>ホームネットワーク環境の接続形式</li>
<li>トラブル経験の内容</li>
<li>トラブル発生タイミング</li>
<li> 想定したトラブルの原因</li>
</ul>
</li>
<li>トラブル時、最初にとる行動とその後の行動
<ul>
<li>トラブル時の最初の対応方法（手段・質問先）</li>
<li>トラブル対応経緯</li>
<li>トラブル解決可否</li>
<li>トラブル対応しない人の特徴</li>
</ul>
</li>
<li>トラブル経験後の印象・感想
<ul>
<li>最初の対応時の満足度と理由</li>
<li>トラブル体験後の印象</li>
<li>トラブル体験後の行動</li>
</ul>
</li>
<li>サポートに関する意識
<ul>
<li>各種サポートサービスの利用経験有無・希望有無</li>
<li>おすすめのWebサイト</li>
<li>おすすめのコールセンター</li>
</ul>
</li>
</ol>
<p>調査結果の詳細をご希望の方は下記までお問い合わせください。</p>
<p>スカイライトコンサルティング株式会社  担当：加納（かのう）<br />
107-0052　東京都港区赤坂6-3-18　赤坂パークプラザ4階　　TEL:03-3560-1480</p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>http://bizlounge.skylight.co.jp/management/935/feed</wfw:commentRss>
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		</item>
		<item>
		<title>日本の底力を支える</title>
		<link>http://bizlounge.skylight.co.jp/management/marketing/788</link>
		<comments>http://bizlounge.skylight.co.jp/management/marketing/788#comments</comments>
		<pubDate>Thu, 29 Sep 2011 03:53:33 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[マーケティング]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://bizlounge.skylight.co.jp/?p=788</guid>
		<description><![CDATA[グラムコ株式会社 代表取締役社長 山田敦郎氏との対談の最終回です。同社はいま「Japan Brand Renaissance」を提唱し、日本が震災の影響から立ち直り、復活を遂げるために、企業を支援し、日本のブランド復興を推進すると宣言されています。最終回では、同社が取り組んできた「老舗のブランディング」「地域のブランド再生」についてお話をうかがいました。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>第1回は<a href="http://bizlounge.skylight.co.jp/management/marketing/692" target="blank">こちら</a><br />
第2回は<a href="http://bizlounge.skylight.co.jp/management/marketing/725" target="blank">こちら</a></p>
<h2>老舗の力で、日本の底力を上げる</h2>
<p><strong>山田：</strong>「コーポレートブランディング」や、統合・合併の「グループブランディング」など、いろいろとお手伝いしていく中で、僕らはこういう「事業ブランディング」とか、あとは、老舗の「リバイタルブランディング」もやらせていただいています。千疋屋総本店や、’とよす’や’鈴廣’<font color="#808080">（第2回）</font>もある意味そうですけれど、こういう老舗のお手伝いにも注力しています。</p>
<p>老舗の定義を100年以上やっている会社とすると、日本というのは、僕の記憶が曖昧なんですが、2万社*くらいあるんですって。一番古いのは、金剛組*といって、もうオーナーシップが変わって、高松コンストラクショングループになっていますけれど、1400年位の歴史があったと思います。</p>
<p><font color="#808080"><em>＊帝国データバンクでは、</em><em>2011</em><em>年</em><em>7</em><em>月末時点で、</em><em>2</em><em>万</em><em>4847</em><em>社と発表されている。（個人営業、各種法人含む）</em><em> </em><br />
<em> ＊</em><em>578</em><em>年創業の世界最古の企業。</em><em> </em></font></p>
<p><strong>矢野：</strong>そうですね。社寺建築の匠の会社ですよね。</p>
<p><strong>山田：</strong>あとは、虎屋さんが400年とか。</p>
<p>200年を過ぎた企業に絞り込んでもかなりの数なんですが、片や韓国には200年を超えている企業が一社もないんですよね。米国にもないですよ。</p>
<p>それから「欧州はいっぱいあるだろう」とみなさん思われるだろうけれども、オーナーシップをそのまま残している会社はあんまり無いんですよね。LVMHはある意味で、のれんをその経営者の肩の荷を下ろすみたいな恰好で創業家から買い集めて、価値を高めて、また売り出すというビジネスモデルです。フランスのプジョーは自動車メーカーの中では、オーナー一族が残っている会社として知られていたんですが、今はどうでしょう。</p>
<p>ということで、『老舗の力は日本の底力』だという風に考えますと、これもちゃんとやっていかないといけない。しかし、老舗はどこも安泰でやっているかと言うと、そんなことはないですね。やはり、伝承できる技術がないことには、先に行けない。</p>
<div id="attachment_789" class="wp-caption aligncenter" style="width: 410px"><a href="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2011/09/Yamadasama_3.jpg"><img class="size-full wp-image-789" title="山田氏" src="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2011/09/Yamadasama_3.jpg" alt="" width="400" height="300" /></a><p class="wp-caption-text">山田氏</p></div>
<p><strong>山田：</strong>うちの会社がある日本橋には老舗がたくさんありますよね。’山本山’は、宇治のお茶屋から始めて、その後、海苔も始めて、「上から読んでも、下から読んでも」で有名になりましたよね。当代の社長は9代目なんです。友人なので、先日会いに行ってお話をしてきたところです。</p>
<p>そうしたら山本山は、いま、ハーブティーをやっているんですよ。これは元々お茶屋さんですから全然おかしくないんです。米国のハーブティーの会社をグループ会社に迎えています。そう考えてみると、これからの山本山も非常に楽しみです。</p>
<p>老舗間格差みたいなことが、これから、起きてくるんじゃないかなと思います。我々は日本のブランディングファームですから、志としてしっかりと、日本の伝統も残しながら、老舗がまったく新しい革新を成し遂げるお手伝いをしていきたいですね。</p>
<p>国内でブランド話題を括るとなると、「老舗のブランディング」とか、あるいは商品開発も含めた「事業ブランディング」などですね。こういうものが我々の中にも大きな柱としてある。これらは、日本の未来にとって大変必要なことでもあります。</p>
<p>それから、統合・合併が、今後もどんどん進む中で、新しく第三のアイデンティティというのをどう作っていくかというところも重要なテーマです。これは、矢野さんのところのお仕事にも関係深いと思いますけれど、システムの統合などもずっと続くでしょう。</p>
<p><strong>矢野：</strong>そうですね。</p>
<p><strong>山田：</strong>やっぱり、日本を強くするという観点ですよね。今後は日本から海外へ本社を移転させる会社も増えてくるかもしれませんが・・・</p>
<p><strong>矢野：</strong>うーん、経済がこの状況ですと、製造業では出ていかざるをえない会社もあるでしょうね。</p>
<p><strong>山田：</strong>そういうことになってくると、結局、どうにかして日本自体のブランドを強くしようという話になりますね。</p>
<p>いま日本には福島の問題などいろいろありますね。観光客の入れ込み数も激減している中で、そもそも世界に発信する『日本のブランド』とは何なのか、日本のブランドコンセプトをしっかり考えて、ジャパンブランディングというのをやらなくてはいけない時期に来ていると僕は思いますね。</p>
<p>そのことをいろんなところに書いたり喋ったりしているんですけれど、いま、<a href="http://www.gramco.co.jp/" target="blank">うちのWeb</a>を見ていただくと、「Japan Brand Renaissance」というのを提唱しています。日本のブランド再生、日本の企業の、あるいは、日本の地域のブランド再生をこれからお手伝いしていくという意味では、ブランディングのメソッドも、ブランディングファームの存在も、非常に重要なものになるのじゃないかなと思っております。</p>
<p><strong>矢野：</strong>なるほど。ありがとうございます。</p>
<div id="attachment_790" class="wp-caption aligncenter" style="width: 410px"><a href="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2011/09/yano_3.jpg"><img class="size-full wp-image-790" title="矢野" src="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2011/09/yano_3.jpg" alt="" width="400" height="298" /></a><p class="wp-caption-text">矢野</p></div>
<h2>地域再生ブランディング</h2>
<p><strong>矢野：</strong>最後に、沖縄のお話を伺っていいですか。</p>
<p><strong>山田：</strong>4、5年前に、「沖縄ビジネススクール」というのを県主催で行った時に、私が講師をしたご縁なんですよ。今手がけているのは「地域イメージ向上・確立支援事業」と言って、地域のブランド活動を審査して、選ばれた3チームに対して支援をするというやり方をしています。</p>
<p>で、その一環として、地域リーダーの人たちや新たに地域ブランドを興したいと考えている人たちにもブランドの作り方を教えています。ブランドに関するいろんな知恵を授けさせていただくことで、石垣島（市）と、名護市と、それから本島の南の方にある八重瀬町というところでハンズオン支援をしています。</p>
<p><strong>矢野：</strong>応募されているのは、民間の方なんですか。</p>
<p><strong>山田：</strong>民間の人もいれば、どうしても地域のことって言うと大きな括りになるので、商工会とか、観光協会とか、そういったところの人も入って来ます。</p>
<p>町は単体ではブランドを作れないわけです。今までは物産中心だったわけですが、地域の、まさに物だけでなく、「食べる・買う・観る・過ごす・遊ぶ」という5つの要素を、それぞれ磨いていかなくてはいけない。そこで、いま有る資産を評価して、無いものはどこかから持ってくるかしてでも入れていく。そこで、複数のブランドの集合体を地域ブランドとして形成するというところをポイントにしています。イタリアにはスローフード運動があって、その活動を核とした地域ブランドが形成されている例が見られますが、そういう風にムーブメント化していかないといけない。僕の本*にもタイムズスクエアが再生した時の話を書きましたけど、そこではBID（Business Improvement Districts）に地域の企業がお金を出しあったり、税金のように徴収して、運営していくという地域運営組織を作りました。地域は企業じゃないので、「右向け右」ではみんな動きませんし、住民が受け入れてくれないとダメだし、非常に難しいと思うんですけれども、学術的にも根拠があるくらいの、地域ブランドの作り方のようなことが、この件をきっかけに打ち立てられたら、私が苦しい思いをしている価値もあるのではないかと頑張っているわけです（苦笑）。</p>
<p><font color="#808080">＊「パワーブランドカンパニー」（山田敦郎著　東洋経済新報社　2003年）</font></p>
<p>この写真もお持ち帰りください、よろしければ。沖縄の写真です、全部。<br />
<center><a href="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2011/09/okinawa.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-791" title="okinawa" src="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2011/09/okinawa.jpg" alt="" width="400" height="299" /></a></center></p>
<p><strong>山田：</strong>これが石垣島の天文台です。これをきっかけに星祭りが始まって10年。星の島っていう定評、評判をブランドで作りたいという思いがある。</p>
<p><strong>矢野：</strong>子供のころ、行ったことありますよ。星が綺麗でしたねえ。それは今でもよく覚えています。</p>
<p><strong>山田：</strong>今でも綺麗ですよ。</p>
<p>すごいですよ。天文台の200万倍の望遠鏡で土星を見ると、本当に、CGで描いた絵のように輪っかが見えるんです。</p>
<p><strong>矢野：</strong>そうですか。また行ってみたいです。</p>
<p><strong>山田：</strong>こちらは、お菓子屋さんの三代目。石垣島の。こういう地域を思っている人たちを相手に、コンサルしていく。まあ、私の中の社会貢献ですね。</p>
<p><strong>矢野：</strong>本日はお忙しい中、貴重なお話の数々をありがとうございました。</p>
<p><strong>山田：</strong>こちらこそ、ありがとうございました。</p>
<p>【編集後記】</p>
<p>「うちの社長は老舗が大好きなんです」とはスタッフの方の談。100年以上も続く老舗ブランドには、時代の変化にもまれながら、しなやかに対応してきた強さがあるからでしょうか。厳しい経済環境に加え、未曽有の大災害によって、大きく傷ついてしまった日本ブランド。その復興に向けて、グラムコは「Japan Brand Renaissance」を提唱し、日本がより強く、より明確なアイデンティティを確立することを訴えています。今こそ、老舗企業や地域の伝統を見直し、新しい時代に向けて再活性化していくことが大切なのではないか、そんな風に感じました。</p>
<div class="info">
<div>
<a href="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2011/09/yamadasama.jpg"><img class="alignleft size-full wp-image-708" title="山田氏" src="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2011/09/yamadasama.jpg" alt="" width="200" height="150" /></a>
</div>
<div>
<strong>山田敦郎氏</strong> <a href="http://www.gramco.co.jp/" target="blank">グラムコ株式会社</a> 代表取締役社長</p>
<p>1953年生まれ。慶應大学法学部法律学科卒。在学中に日本楽器（現ヤマハ）嘱託としてデザインを習得。1976年総合商社の丸紅入社。仏グルノーブル大で研修後、アルジェリアでプラント建設のプロジェクトマネジメントを担当。87年同社退社後、日系初のブランディングファーム、グラムコ株式会社を設立。現在まで代表取締役社長、エクゼクティブコンサルタント、同社上海・北京法人董事長。グループ・企業・事業ブランディングのほか、大学・独立行政法人や老舗リバイタルプロジェクトでも多くの経験を持つ。日本ＣＩ会議体幹事。日本グラフィックデザイナー協会会員。内閣府『美ら島ブランド推進会議』座長。著書『マーク』（読売新聞社）、『ブランド力』『ブランド進化論』（中央公論新社）、『パワーブランドカンパニー』（東洋経済新報社）、『品牌全視角』（上海人民出版社）等。連載・寄稿『日経広告手帖Web版』等。
</p></div>
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<div class="info">
<a href="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2011/09/yano_p2.jpg"><img src="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2011/09/yano_p2.jpg" alt="" title="矢野" width="200" height="150" class="alignleft size-full wp-image-859" /></a><strong>矢野陽一朗</strong><br />
<a href="http://www.skylight.co.jp/" target="blank">スカイライト コンサルティング株式会社</a> 取締役</p>
<p>慶應義塾大学経済学部卒。外資系コンサルティングファームを経て、2000年にスカイライト コンサルティング（株）の設立に参画、取締役に就任し現在に至る。<br />
専門はテクノロジー分野の新規事業に関する調査、企画、立案および立ち上げ支援。総合商社、製造、情報通信、エンタメ、金融・保険業などのコンサルティング実績多数。翻訳書　ウォートン経営戦略シリーズ『プロフェッショナル・アントレプレナー』、同『イノベーション・マネジメント』
</p></div>
]]></content:encoded>
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		<title>利益を生み出す</title>
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		<pubDate>Mon, 26 Sep 2011 04:09:08 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[マーケティング]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://bizlounge.skylight.co.jp/?p=725</guid>
		<description><![CDATA[グラムコ株式会社の代表取締役社長 山田敦郎氏にお話しを伺った、第二回です。中国での事例、日本の食品ブランドやホテルでのブランディング・プロジェクトについてお話いただいています。
同社は、ブランディングにマーケティングのメソッドを取り込んでおり、個別のプロジェクトの中でも、徹底的なリサーチを行って進めていることがうかがえました。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>第1回は<a href="http://bizlounge.skylight.co.jp/management/marketing/692" target="blank">こちら</a></p>
<h2>全社で「ブランドの世界観」を構築する</h2>
<p><strong>矢野：</strong>それでは、御社が手掛けていらっしゃるプロジェクトについて、ご紹介をお願いします。</p>
<p><strong>山田：</strong>今、ブランドの世界観を可視化する「スタイルコントロール」に取り組んでいます。その手法として、先にお話しした「スタイルクリエイション」や「イマジンセッション」という手法を新しく編み出して展開をしています。</p>
<p>＊<a href="http://www.gramco.co.jp/stylecontrol/index.php" target="blank">イマジンセッション</a><br />
<font color="#808080"><br />
対になった41組、82の言葉から、ブランドの世界観を選択し、ブランドとしての成りたい姿、見せたい姿を浮き彫りにしていく手法。拠点数や人数の制限なくこの「イマジンセッション」が行えるよう、Web上でアクセスできるサービスもある。この結果を読みとくことで、スタイルの形を導き出すと同時に、社員のインサイトを把握することも出来る。</font></p>
<p><a href="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2011/09/image-session1.jpg"><img src="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2011/09/image-session1.jpg" alt="" title="image session" width="600" height="600" class="aligncenter size-full wp-image-737" /></a></p>
<p><strong>山田：</strong>「イマジンセッション」を通して、将来目指す姿が明らかになっていく。「ブランドスタイル」というのは、さっき申し上げたように、ロゴとかシンボルひとつ、コーポレートカラーひとつで描けない”ブランドの世界観”を創り出すわけです。</p>
<p>過去の－僕は過去と言いますが－これまでの”ブランドスタイルの定義の仕方”は、「みなさん、ブランドコンセプトよく分かってますよね？」「じゃ、どんな色にしましょうか」「どんな写真にしましょうか」なんてことを、ブランドの推進を担当される部署の方とブランディングファームでディスカッションしながら決めてきました。ところが、これだと、大きな組織を持つ企業では、他の部署の納得が得られないんです。大きな会社では、「冗談じゃないよ。ブランド推進が何言ってるんだ。そんなもの従えない」という風になって、内部闘争化しちゃうんですよ。本当に多いですよ、この手の話は。なので、みんなが納得しないといけないわけですね。そうしないと、せっかく作っても世界観が広がりません。それをみんなで共有できるように関連部署を巻き込んでいくことが大事になるわけです。</p>
<p>イマジンセッションでは、ブランド推進の方だけでなく、ブランド戦略本部だけでもなく、広告宣伝も、広報も、IRも、人事も、Web担当も、他の部署、営業が入ってもいいし、販売が入ってもいいし、ある会社では商品開発が入ってやっています。</p>
<p>ちなみに、この言葉と色の関係性というのは、2008年から2009年に、日本と中国と、あとは参考程度のサンプル数ですが、NY、フランクフルト、ロンドン、パリでとったグラムコの独自調査の結果を基に作っているんですね。</p>
<p>要は、言葉には色を想起させる力があるんです。その意味では、「どうなりたいの？」というのは色に変えられるんですよ。面白いでしょ？</p>
<h2>明示的な差別化を図る　中国での事例より</h2>
<p><strong>山田：</strong>で、さっきのグローカルなんです。<font color="#808080">（第1回参照）</font></p>
<p>育児用品メーカーのピジョンの中国法人は、現在もものすごい成長を続けていますが、そのピジョン上海のブランディングをグラムコ上海がずっとお手伝いしています。そのピジョン上海で、昨年、中国のデータをベースにしたイマジンセッションをやりました。その結果、ブランドスタイルも日本とは変えて展開しています。</p>
<p>中国では、ターゲットが、富豪層、富裕層、上流中間層、中間層、一般層と分かれてくるわけですが、トップのお金持ちというのは、とてつもないわけじゃないですか。何であんなに高級車が中国で売れるの？と、欧州の自動車メーカーが嬉しい悲鳴をあげているんですけれども、マセラッティなんていう車はあちこちで見かけるわけですよ。</p>
<p>その次の層は、海外ビザの発給のハードルが比較的下がったので、どんどん海外に行く人たち。この層の人たちもお金を使うわけで、消費の牽引役となっています。この人たちを狙って売り込んでいくとなると、格差が少ない日本とは違うやり方が必要なんですね。</p>
<p>日本のマーケティングは、ある意味、近視眼的ですよね。格差があんまりないですから。実は日本が独特なんだけれども、中国ははっきりとした差があるわけですよね。そういう中で、では富裕層や上流中間層に売っていきましょうとなった時に、日本のブランドをそのまま持って行っても駄目なんですよ。</p>
<p>それから、中国って国旗が赤だから「中国人みんな赤が好きなんじゃないの」と日本人は勝手に思いがちなんですが、調べてみると富裕層は黒が好きなんです。なので、車で言うと、運転手付きじゃない一般の車でも、割と黒の車が多いんですよね。</p>
<p>次に、上流中間層とか中間層は、ブルーとか白が好きなんですよね。そういう風に、好む色として上位には赤が出てこない。面白いですよね。国家の色ではあるけれど、プライベートでは、あんまり好きじゃないという傾向があるんですね。</p>
<p>そのような色の選定も含めて、コンセプトから見直しをしていかないと、結局、大きなビジネスになっていかない。ピジョンでは付加価値を高めて、上流層をターゲットにした商品で競合に当てていったんですね。それがじわっと広まって、24都市で行なった「赤ちゃん用品といえばどこを想起しますか」という調査結果を見ると、どこの都市でもピジョンが1位なんですね。ブランディングに取り組んでからわずか5年ですよ。</p>
<p><strong>矢野：</strong>たしか、お店の中で、ピジョンの商品だけ別の場所に置くような活動をされたんですよね。</p>
<p><strong>山田：</strong>今は他社でもそれが主流になっていますが、お店に什器を供給して、商品を並べてもらい、そのブランド別陳列の中でピジョンの世界観をしっかり打ち出しています。</p>
<p>小さい店舗でも、ピジョンのコーナーは作ってもらう。そして、そこに他のものは絶対置いちゃいけないと。日本でも提供什器に他社のものを並べるというのはよく起こることですが、絶対いけないと徹底してやられたので完全な差別化ができたわけです。</p>
<p><strong>矢野：</strong>値段もちょっと高めなんですか。</p>
<p><strong>山田：</strong>高いです。</p>
<p>初めは、ピジョンネオというブランドで、日本で言えば一世代前くらいの商品を2002年くらいから売っておられました。安い分、機能も抑えめというものを売っていこうとしたんです。でも全然売れなかったんですよ。</p>
<p><strong>矢野：</strong>そうすると、ブランディングと言いながら、マーケティングとか、商品開発のところまで踏み込んでいっているわけですね。</p>
<p><strong>山田：</strong>完璧にマーケティングのメソッドを入れています。要は、僕らのブランドモデルが他社のと違うところというのは、マーケティングの発想が入っているんですよね。</p>
<p><a href="http://www.gramco.co.jp/gm/gbm/" target="blank">グラムコブランドモデル</a>には、パーソナリティとかブランド構造も含まれていますけれど、戦略顧客とポジショニングが入っています。要は、マーケティングで言う所の、セグメンテーションやターゲティング、ポジショニングです。これが、言ってみれば、BtoC企業がブランディングに取り組む際の重要な軸になってくるわけです。そこで、「事業ブランディング」も大事、という話になってくるわけですね。</p>
<h2>「サカナのちから」</h2>
<p><strong>山田：</strong>「事業ブランディング」というのは、”コーポレートブランディング”ではなくて、まさに利益を生み出すブランディングですね。商品開発が含まれる場合もあります。<br />
こちらは8月1日に発売になったものです。<br />
<center><a href="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2011/09/sakananochikara.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-726" title="サカナのちから" src="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2011/09/sakananochikara.jpg" alt="" width="400" height="300" /></a></center><br />
<strong>矢野：</strong>「サカナのちから」。製造元は、かまぼこの鈴廣ですか！ 小田原ですよね。</p>
<p><strong>山田：</strong>「サカナのちから」という商品のリニューアルをお手伝いしました。鈴廣さんは「老舗にあって老舗にあらず」を社是に、実は高い理念を持って、新しいことにもどんどん挑戦している企業なんです。プロジェクトでは、トップとやりとりしながら、パッケージや、「”サカナのちから”って何？」というコンセプトも明確に再定義をしていきました。あえて、サプリメントと言わないようにしようとかですね。これは日本人が古来からずっと食べ続けていた”魚”を元にしています。刺身も含めてですが、今の日本人は魚をだんだん食べなくなってきているんですね。タンパク源としては非常に吸収も良くていいんですが、日本人の食生活がジャンクフードに傾倒していく中で、魚を食べる機会をどうやったら高められるだろうかということで、魚肉たんぱくを手軽に摂れるこの商品が生まれました。かまぼこと発想は一緒です。</p>
<p>僕は、朝10錠、夜10錠、飲んでますけれど、本当に調子がいいんですよ。今回ラインナップの見直しで、シニア用とアスリート用が追加されました。</p>
<p>それから、「シーセージ」「シーフランク」という海の素材で作った洋風惣菜がブラッシュアップをして9月1日に新しく登場しました。都内の高級スーパーにも並びますから、ぜひ見ていただきたいと思います。魚肉ソーセージとは全く食感が違うし美味しいんです。混ぜ物とか添加物は、一切入ってないんですよ。既存の伝統や技術を守りながら、ものすごい進化を遂げた商品を打ち出していくということで、これも「事業ブランド」としては優れた例だと思います。この件は、ある種、老舗企業が自ら進化を遂げていくという信念のようなものだと思っています。</p>
<h2>「ザ・キャピトルホテル東急」</h2>
<p><strong>山田：</strong>歴史あるブランドといえば、「ザ・キャピトルホテル東急」もお手伝いさせていただきました。「ザ・キャピトルホテル東急」は、「東急ホテルズ」の事業ブランドです。</p>
<p><strong>矢野：</strong>あの、新しいマークは御社が開発されたんですか？</p>
<p><strong>山田：</strong>そうです。鳳凰のマークです。</p>
<p>元々のマークに使われていた五七の桐は、東急グループを大きく発展させた五島家の家紋です。コンセプトやサービスが完全に変わったことを示すために、あえてモチーフを鳳凰に決めていただきました。鳳凰というのは「永遠の時を生きる」鳥ですし。古い書物や屏風絵などを調べていきますと、鳳凰という架空の鳥が、唯一羽を休めて止まる木が桐の木なんですよ。</p>
<p><strong>矢野：</strong>はあ！</p>
<p><a href="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2011/09/TheCapitolHotelTokyu.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-727" title="ザ・キャピトルホテル東急" src="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2011/09/TheCapitolHotelTokyu.jpg" alt="" width="600" height="280" /></a></p>
<p><strong>山田：</strong>桐つながりで、原点も大事にしながら、桐に止まる鳳凰という鳥をモチーフにしましょうと。<br />
他にも、マークだけでなくいろいろなところにこだわっています。<br />
もちろん、プロジェクト初期にはマーケティングリサーチもきちんとやっています。ターゲット層である富裕層のインサイトを掴むためのリサーチを実施した上で、コンセプトを決めました。そのコンセプトを共有してもらうために、ブランドの教科書（ブランドブック）をつくって、ホテルマンへの、教育にも使っていただいています。</p>
<p>鳳凰のマークで示した、「変わった」ことというのは、本質的なコンセプト、”間”です。時間、空間、人間（じんかん）と言う3つの提供価値を決めたのです。じんかんというのは人間と書くんですが、人と人の間合いのことですね。プロジェクトメンバーの皆さんと、膨大な時間を掛けて検討し、議論した結果決まったものです。</p>
<p>人と人の間合いを図れるホテルを目指していこうと。おもてなしの心というのは、手厚くベタベタすることだけじゃないんです。人と人の間合いを取ろうと。実は、「間が無い」＝「無間」っていうのは、「無粋」のことを言うんですね。お茶の心得とは何かとか、いろんなことを調べながら、細部まで本当にこだわり抜いたホテルになりました。</p>
<p>「事業ブランディング」は成果が出ないといけませんから、本当に大変ですが、是非一度足を運んでいただいて、気に入られたらごひいきにしていただきたいですね。当然僕も家族と泊まらせていただきましたが、本当にくつろげる”間”になっています。</p>
<h2>「十火」</h2>
<p><font color="#808080">南青山に2009年11月30日にオープン。<br />
グラムコは、リサーチ・アナリシスから、ネーミング、ロゴ、パッケージ、店舗まで一貫してサポート。<br />
<center><a href="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2011/09/jukka_1.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-728" title="十火" src="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2011/09/jukka_1.jpg" alt="" width="400" height="300" /></a></center><br />
大阪に本社を置く、とよす株式会社が製造・販売を手掛ける。とよす株式会社は、来年、創業110周年を迎える老舗米菓会社。若い層にも食されるようマーケティングを行い、商品や店舗を開発。塩や海苔、そのほかの素材にもこだわり、ヒメノモチ（もち米の品種のひとつ）や和三盆を使用。百貨店の催事出店では毎回、大きな売り上げを上げている。有名人やブログ等で口コミが広がり、今年6月、TBSの朝の情報番組「はなまるマーケット」で森三中 大島美幸さんが“おめざ”として紹介した。</font><br />
<center><br />
<a href="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2011/09/jukka_2.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-729" title="十火" src="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2011/09/jukka_2.jpg" alt="" width="400" height="300" /></a></center></p>
<p><strong>山田：</strong>十火も成長軌道に乗ってきました。<br />
こういう「事業ブランド」を育成したいと思っている企業というのは、実際いっぱいありますよね。いきなりブランドにはなれないけれども、1年半くらいで「おめざ」登場というのは、おそらく前例が無く、早期にブランドが立ち上げられたケースじゃないかと思います。</p>
<p><strong>矢野：</strong>（試食してみて。） とてもお煎餅とは思えない食感ですね。軽くて、素材の香りが引き立っていて、上品です。</p>
<p><strong>山田：</strong>最初、すごい、すごいと右肩上がりに上がっても、新製品開発をやらないと落ちて来るんですね。これをどんどんやっていく。次の新商品の芽を決めて、期間ももちろん決めて、投入していきます。併せて、店頭の教育もしていかないと、ファンが付いてくれません。</p>
<p>ロゴを見てみてください。<br />
”十”というのは「完璧」という意味なんですね。”火（か）”というのは、炎ですから、革新をしていくという意味なんですよ。だから、「完璧なんだけど、革新を続けるぞ」という意味なんです。重ね合わせると、米という字になります。<br />
<center><br />
<a href="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2011/09/jyukka.gif"><img class="aligncenter size-medium wp-image-730" title="十火" src="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2011/09/jyukka-300x164.gif" alt="" width="300" height="164" /></a></center></p>
<p><font color="#808080">第3回は、日本をブランディングすることについてお話いただきます。</font></p>
<p>【編集後記】</p>
<p>ブランディングに関わる人が増えてきた結果、それを浸透させたり、一貫性を持って運用したりすることがますます難しくなってきています。グラムコが開発した「スタイルコントロール」の手法を使えば、言葉で伝えようとして伝わらずに苦労していたコミュニケーションの壁を超えることができる、そんな可能性を感じました。今日見せていただいたカードによるアナログな手法に加えて、現在では、オンライン上でのサービスも利用可能になっているとのこと。まさに「グローカル」なブランド開発には欠かせないツールになっているようです。後半にご紹介いただいた事業ブランドの事例では、左脳的な緻密なリサーチ力と、右脳的なクリエイティブの突破力がいかんなく発揮されており、グラムコ「らしさ」が伝わってきました。</p>
<div class="info">
<a href="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2011/09/yamadasama.jpg"><img class="alignleft size-full wp-image-708" title="山田氏" src="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2011/09/yamadasama.jpg" alt="" width="200" height="150" /></a><strong>山田敦郎氏</strong> <a href="http://www.gramco.co.jp/" target="blank">グラムコ株式会社</a> 代表取締役社長</p>
<p>1953年生まれ。慶應大学法学部法律学科卒。在学中に日本楽器（現ヤマハ）嘱託としてデザインを習得。1976年総合商社の丸紅入社。仏グルノーブル大で研修後、アルジェリアでプラント建設のプロジェクトマネジメントを担当。87年同社退社後、日系初のブランディングファーム、グラムコ株式会社を設立。現在まで代表取締役社長、エクゼクティブコンサルタント、同社上海・北京法人董事長。グループ・企業・事業ブランディングのほか、大学・独立行政法人や老舗リバイタルプロジェクトでも多くの経験を持つ。日本ＣＩ会議体幹事。日本グラフィックデザイナー協会会員。内閣府『美ら島ブランド推進会議』座長。著書『マーク』（読売新聞社）、『ブランド力』『ブランド進化論』（中央公論新社）、『パワーブランドカンパニー』（東洋経済新報社）、『品牌全視角』（上海人民出版社）等。連載・寄稿『日経広告手帖Web版』等。
</p></div>
<div class="info">
<a href="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2011/09/yano_p1.jpg"><img src="http://bizlounge.skylight.co.jp/wp-content/uploads/2011/09/yano_p1.jpg" alt="" title="yano_p" width="200" height="150" class="alignleft size-full wp-image-842" /></a><strong>矢野陽一朗</strong><br />
<a href="http://www.skylight.co.jp/" target="blank">スカイライト コンサルティング株式会社</a> 取締役</p>
<p>慶應義塾大学経済学部卒。外資系コンサルティングファームを経て、2000年にスカイライト コンサルティング（株）の設立に参画、取締役に就任し現在に至る。<br />
専門はテクノロジー分野の新規事業に関する調査、企画、立案および立ち上げ支援。総合商社、製造、情報通信、エンタメ、金融・保険業などのコンサルティング実績多数。翻訳書　ウォートン経営戦略シリーズ『プロフェッショナル・アントレプレナー』、同『イノベーション・マネジメント』
</p></div>
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